クドケンブログ【繁盛院の教科書】

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 単価アップ・自費移行

 田村剛志

売上達成のカギ!”施術時間”の考え方は…

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おはようございます。

治療院コンサルタントの田村剛志です。


全国1万人を超える治療家の
コンサルティングから判明した
繁盛院の”仕組みのウラ”を伝授する

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田村剛志の繁盛システム経営講座
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365ターン目の本日は、

『施術時間についての考え方』
についてお伝えします。


十数年前、
私は業界に向けて”分単価”という
概念を発信させていただきました。


どんな概念化というと、

施術時間1分当たりに
料金をいくらいただくか?

という考え方。


置鍼などの一部の施術法を除き、
我々施術者は原則、

一度に1人のお客様にしか
施術を行うことができません。


そして人間である以上、
1日に施術できる時間、
月に働ける日数には限界があります。


言い方を変えれば、
仕事以外の時間も確保したいですよね?


いくらお金があっても
使う時間がなければ意味がないですし、

幸せになるために必要なお金は
人それぞれだと思います。


月100万円で十分な人もいれば、
月に1000万円でも足りない人も居ます。


自分が幸せになるために
必要な売上を把握して、
目標売上を設定します。


そして、
その売上を作るために
どれくらいの時間を仕事に使うのか?
を決めます。


例えば1日8時間、
月に20日働くとします。


そして、
1日当たりの”稼働率”を設定します。


適正稼働率は60〜70%。

※受付がいるならば
 もう少し稼働することも出来ますが、
 忙しすぎると顧客の離脱を産みます。


ここでは仮に
65%の稼働率としましょう。


1日8時間(480分)×65%=312分


月の稼働日数を20日間として、
20日×312分=月間6240分


目標売上を月120万円としたら、
150万円÷6240分=1分単価192円

となります。


稼働率が65%に
到達するという条件下であれば
1分単価192円で良いですが、

稼働率が想定より低くなった場合も
考慮しておくのがいいです。


なので、
20~30%程度高めに
設定しておくことをオススメします。


240円の20%増しで230円、
30%増しで249円。


結論としては
今回の仮定であれば、

おおよそ250円の分単価を
設定すれば良いと言うことになります。


必要な分単価は明確になりました。


次に施術時間を設定していきます。


20分5000円
30分7500円
40分10000円

となります。


ここで考えていただきたいのは、
予約枠や滞在時間です。


30分の予約枠で20分施術だと
66.6%の稼働率、

60分の予約枠で40分施術でも
66.6%の稼働率。


8時間営業で考えた場合、

30分の予約枠ならば
1日16件の予約で
稼働率66.6%が達成されます。


60分の予約枠ならば、
1日8枠の予約で
稼働率66.6%が達成されます。


どちらが予約を埋めやすいのか?
ということも考えていただきたいのです。


これは各院の状況によって
違いますが、

30分枠で稼働率66.6%を
埋めるとするならば、

1日16件×20日=320回の
施術回数が必要になります。


仮に月2回の来店頻度だとすれば、
必要なカルテ枚数は160枚。


60分枠であれば、
1日8件×20日=160回の施術回数。


月2回の来店頻度だとして
必要なカルテ枚数は80枚。


このように、
施術時間が短く単価が低いと
必要な施術回数とカルテ枚数が増えます。


逆に施術時間が長く単価が高いと
必要な施術回数とカルテ枚数が減ります。


カルテ枚数が多くなれば、
離患率を下げたとしても
相対的に離患数は増えます。


カルテ160枚で
離患率10%ならば離患数は16枚、

カルテ80枚で
離患率10%ならば離患数は8枚、

となります。


ですので、
新規集客が強く、
カルテ枚数を多く抱えられる院であれば

単価を抑えて来院数を増やす方が
向いていると考えられ、

新規集客が弱い院であれば
単価を伸ばし、
必要カルテ数を抑える方が
向いていると考えられます。


この10年ほどは
短時間で低単価かつ分単価を高める
運営方法が流行していますが、

これは新規集客が
比較的しやすかったから
通用した手法とも言えます。


集客の難易度が
上がってきている昨今、

戦略の変更も検討する時期に
来ていると感じます。


かなり長くなってしまったので、
続きはまた来週以降に
お伝えさせていただきます。


また来週!

Writer

田村剛志 田村剛志の記事一覧

10年間、現場で施術に励みながらも院長やマネージャーを経験し、年商4億円のグループ院をつくり上げることに成功する。スタッフ向けの管理指標として分単価、稼働率という概念を生み出し、 これらの概念は現在治療院業界の管理指標の基準となりつつある。 コンサルフィーは月10万円にも関わらず、そのほとんどが5年以上も契約を更新し、 現在では新規でコンサルティングを依頼できないほど人気が集中している。コンサルティングの傍ら直営治療院、訪問マッサージを展開。 開業からわずか半年にもかからず月商は1,200万を越える。

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