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 田村剛志

【治療院サブスク】やって分かった”3つの問題”

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おはようございます。


治療院コンサルタントの田村剛志です。


全国1万人を超える治療家の
コンサルティングから判明した
繁盛院の”仕組みのウラ”を伝授する

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田村剛志の繁盛システム経営講座
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本日は、
339ターン目をお届けします。


先週は保険を併用した
サブスクのパターンをお伝えしました。


そこで今週は、
完全実費で初めて行った
サブスクのパターンをお伝えしましょう。


ご存じのとおり、
有資格者の採用は容易ではなく、

増える顧客に対して
小規模の接骨院ではなかなか
有資格者の施術者の雇用は
追いつきません。


私はキャリアの最初、
10年間を完全実費のサロンで
過ごしました。


なので、
民間資格、無資格の施術者の雇用は
得意でした。


そして、
接骨院も自費比率70%以上で
運営していましたので、

有資格者にこだわる必要は
ありませんでした。


ですから、
自然な流れで完全自費店舗を
出店することにしました。


ここでも会員制、
今で言うサブスクを
取り入れることにしました。


先週お伝えした通り、
受け放題のサブスクは
保険ありきでないと成立しません。


完全自費での受け放題になると、

来院頻度によっては
施術1回あたりの単価が
非常に低くなり、

施術者の人件費を
賄えなくなるからです。


更に言えば、
完全自費での受け放題で
採算を取ろうとすると、
月額の費用が高額になってしまいます。


これでは顧客にとっては
通いにくくなってしまうので、
本来の目的から逸れてしまいます。


そこで考えたのが、
会費を施術代金とは別にいただき、
会費をいただくことで
施術代金を割引することでした。


当時、実施したのは
月会費を4000円いただくことで
施術代金が半額になるというものでした。


通常の施術代金は
1回5000円ですが、

会費をいただくと
1回2500円で
受けられるというものでした。


つまり、
月に2回以上来店されるなら
会員になった方がお得というわけです。


会員の場合は
会費4000+月2回で5000円、
月9000円


会員にならずに
月2回来院すると、
1回5000円×2回で10000円。


会員の方が
1000円お得となります。


この仕組みは大変評判がよく、
初回での入会率は70%を超えていました。


そして、
開業1年足らずで
月商は500万を超えました。


とても順調に見えますが、
いくつか問題が起こりました。


①来院頻度が高くなる
 or組合せメニューが出ると
 単価が下がってしまう。

月2〜3回を想定して
設定した価格設定でしたが、

中にはそれを越えて来院されたり、
1回に複数の施術を
受けられる方がいました。


こうなると、
いただいている会費よりも
割引額の方が多くなってしまいます。


1回20分で施術をしていましたので、

会費4000円+1回2500円×4回
=14000円

÷4回=3500円/20分


中には、
月4回来院で毎回2メニュー以上の
施術を受けられる方も出てきます。


そうなると、
会費4000円+1回2500円×8回
=24000円

÷8回=3000円/20分


となります。


想定していた分単価よりも
随分下がってしまいました。


②来院がないと会費が掛け捨てになる。

来院がなくても
毎月会費は引き落とされるので、

店舗側としては有難い反面、
顧客側からすれば

「利用していないのに
 料金がかかっている」

というのはイヤなもの。


月々4000円程度だと
気にしない方も多いのですが、

一旦休会になってしまうと
戻ってくる方が少なかったのは事実です。


③月に1回しか来れないと割高になる。


月2回以上来るならお得です。
という設定になっていますから、

月に1回しか来られないと
かえって割高になる、
という事もありました。


月会費4000円+1回2500円
=6500円


通常が5000円なので、
1500円割高になってしまう。


もちろん、
1回に2メニュー以上を
受けていただければ問題ないのですが、
システム的には課題でした。


長文になりましたが、
これが初めての完全自費による
サブスクのシステムと問題点でした。


この経験から、

「いかに顧客側に損をさせないか?」

ということを考えるようになりました。


今回はここまで、
また来週に別のパターンもお伝えしますね。


本日も最後までご覧いただき、
ありがとうございました。


また来週!

Writer

田村剛志 田村剛志の記事一覧

10年間、現場で施術に励みながらも院長やマネージャーを経験し、年商4億円のグループ院をつくり上げることに成功する。スタッフ向けの管理指標として分単価、稼働率という概念を生み出し、 これらの概念は現在治療院業界の管理指標の基準となりつつある。 コンサルフィーは月10万円にも関わらず、そのほとんどが5年以上も契約を更新し、 現在では新規でコンサルティングを依頼できないほど人気が集中している。コンサルティングの傍ら直営治療院、訪問マッサージを展開。 開業からわずか半年にもかからず月商は1,200万を越える。

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