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 田村剛志

【対談】新患数に左右されない安定治療院の作り方

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田村
さて、本日もゲストをお迎えしてお送りします。
こちら愛知県で接骨院と整体院をやられている片岡先生です。
よろしくお願い致します。


片岡先生
よろしくお願いします。


田村
自己紹介いただいても良いですか?


片岡先生
私は今、愛知県の知多市で接骨院と、名古屋市で完全自費治療の整体サロンを運営している片岡です。
今撮影は9月ですが、11月には自費治療の3店舗目のオープンが決まっております。


田村
今日はよろしくお願い致します。
片岡先生には今、私のセミナーのゲスト講師にも来ていただいて、セミナー受講生にコンサルもやっていただいています。

さて、これはゲストに来てくれる皆さんに聞いているんですが、今の治療院業界で一番優先してやっていくべきことは何だとお考えですか?


片岡先生
まずは、「カルテ枚数」をしっかり持つということです。
要は顧客をしっかり持っておく。これが一番大事かなと思います。

数字で見ると離患率ですね。ここをすごく重要視しています。


片岡先生
以前は、離患率を下げるために離患数よりも多くの集客をすることでおさえていました。
HPをちょっと頑張れば200人くらい新規集客できていたんです。

でも今はライバルも多くなってきて、今年の8月にはGoogleのアップデートもありましたよね。
あれでうちもセッションが半分くらいに下がりました。


片岡先生
やはり集客は自分の力ではどうしようもない事態が起こるので、他の方法でも離患を下げることが大事です。
うちではリピーターを獲得するということは勿論ですが、そもそも漏れていかなくなるシステムを考えて導入していす。


田村
地方都市だったらまだまだ集客重視でいけると思いますが、それでもライバルが増えてきましたよね。

今回のGoogleアップデートがかなり響いていると思いますし、片岡先生が仰ったように外部要因の影響を受けやすいのが集客依存の怖いところですね。
自分が頑張っていても、Googleアップデートなんてどうしようもありません。


片岡先生
そうなんです。


田村
不安定要素が出てしまうということですよね。対して離患対策、患者さんが抜けない仕組みを作れば、外部的要因を受けにくい

セミナーでも離患率を下げることを伝えていますが、受講生の報告を見ると意外と皆さん集客はできてるんですよね。


片岡先生
そうですね。30、40と集客を取れているところは全然珍しくない。
私も今コンサルに携わっていますが、実は集客に問題がある先生は少数派でした。


田村
ですよね。でも、皆さん最初に仰るのは「集客数が足りない」ということ(笑)

やみくもに集めるのではなく、まずは『必要集客数』がどれくらいかを把握することが大事です。
集客するのは、最終的にカルテ枚数を増やすためですからね。


田村
カルテ枚数が増えれば必然的に売り上げは上がります。
離患より新規が多ければカルテは増えるので、集客する前に自分の院の離患率を知ることです。

これは、前月のカルテ数に当月の新規数を足して、当月のカルテ枚数を引くと出てきます。
すると何人抜けたかがわかるということです。
この際、再新患は含まない形ですね?


片岡先生
含んでいません。


田村
再新患に関しては考えず、完全新患のみ足して当月カルテで引いていく。
そこで抜けた数以上の新規集客さえあれば、最低限の集客で良いということですよね?

具体的に、離患対策としてどんなことをやっているんですか?


片岡先生
今、うちでやっているのは、『会員制』です。
当院の実績では、初回クロージング率84%を定期的に出すことができております。

これによって、月が変わっただけで会費という形で売上が上がってきますので、損益分岐にかなり余裕をもって達することができます。


田村
初日で大体損益分岐ぐらいきますよね。


片岡先生
そうですね。7割、8割ぐらいは初日できます。


田村
なので、精神的に気持ちが楽になるというメリットがあるんですね。


片岡先生
これを導入したことで、8月のお盆の休みとか、ゴールデンウィークのような稼働日数が少ない月も、安定した売上を作ることができています。

Googleアップデートのような外部の影響を受けにくいというメリットもありますよね。


田村
なるほど。だから、新規頼りではなくなっているということですよね。
もしこれを導入してなかったら、8月のアップデートはぞっとしますよね。


片岡先生
怖いですね。急に新規が半分になったら、なかなか売上は作れないんじゃないかなと思います。


田村
そうですね。今回のGoogleアップデートで、新規数半減という報告をかなり頂きました。

でも、みなさん離患対策に重点を置いていたので、それほど売上には影響を受けなかったという報告が多かったですね。


片岡先生
そうですね。
会員制をやっている店舗は全くと言っていいほど影響を受けていません。


田村
すごいですね。
具体的に、会員制ってザックリどういう形でやっているんですか?

例えば、どれくらいの会費で、どうやって引き落としているのかなどお聞きしたいです。


片岡先生
まず、引き落とし方法は、クレジットカードを使っています。
プランも月々4000円のものから3万円のものまで、4種類用意しています。


田村
なるほど、「3万円って誰が買うんですか」という声が聞こえてきそうですが、実際どうですか?


片岡先生
一番高いのが3万円なんですが、実は初回に入られる方の半分以上は3万円を選んでいただいています。


田村
そうですか!すごいですね。


片岡先生
それだけメリットが患者さんにもあるので、お話を聞いていただくと納得してくださいます。


田村
それはすごいですね。ポイントが繰り越しになることも大きいですか?


片岡先生
それはやっぱり大きいですね
以前の所謂みなさんが思いつく会員制は、通わないとその分の会費が掛け捨てになってしまいました。

その点が患者さんに敬遠されていましたよね。

でも、今回私がやっている会員制は、そうしたデメリットが一切ありません。
スタッフもそういった負い目がないので、「間違いなく会員制がいいですよ」と自信をもって伝えられるのがクロージング率に繋がっていると思います。


田村
スタッフさんの納得度の高さが、クロージングにもつながっている。


片岡先生
そうですね。


田村
なるほど。たしかに患者さん側にデメリットがないですよね。

補足しておくと、ポイント制で会費を買ってもらうと、その会費はそのまま施術に使えて、かつ無期限で使えるということですよね。
以前の会員制は、会費分だけ来れますよとか、会費と別に施術料が発生することが多かったです。

どうでしょうか、回数券やプリペイドカードに比べると会員の方がクロージング率がいい?


片岡先生
そうですね。クロージング率もいいですし、以前より離患率も改善されてます。


田村
具体的にどのぐらい変わったとかあります?成約率でいったら。


片岡先生
成約率でいうとプリペイドカードの時は大体6~7割ぐらいの成約率でした。


田村
なるほど、では会員制に変えたことで20~10%ぐらい成約率が上がったと。
離患率に関してはどうですか?


片岡先生
離患率は多い時は20%を超えるような時もあったんですが、導入してからは10%前半をしっかりキープできていますね。


田村
半分以下、半分ぐらいのところですね。これは大きいですよね。


片岡先生
これはかなり大きいですね。


田村
じゃあ、月々売上が伸びていくような。


片岡先生
それは目に見えてわかります。


田村
これで大きいのは、計算が立つということですよね。


片岡先生
はい、月が変わっただけで、会費とその日の売上が入ってきますので気分的にはかなり楽ですね。


田村
まとめますと、これからは新規頼りじゃだめだよということですね。

今回のGoogleアップデートみたいなことが度々あると大変です。


片岡先生
そうですね。今回はなかなか大変でしたね。


田村
なので、新規頼りではなく今抱えている既存のお客さんを逃がさないように離患率を下げていく。
これが大事になります。

そして離患を減らすには、患者さんが抜けにくい会員制を導入した方がいいんじゃないかということですね。


片岡先生
これのもう一ついいところは、実は導入に対して費用がかからないこと。

チラシやHP、PPCを打たれてると広告費がかかってくるとは思うんですが、そういったものがほとんどかからないです。
今、会員制を導入するのに何か必要なものって…


田村
継続決済できるクレジットカードシステムを導入して、手数料がかかるぐらいですかね。


片岡先生
そうですね、それぐらい。


田村
4%いかないぐらいの手数料がかかって、という感じですかね。
一点懸念があるとすれば、急性期の患者さんの会員契約は取りにくいことです。


片岡先生
そうですね。やっぱり、ぎっくり腰とかその場の痛みだけの方には響きにくいものです。


田村
やっぱり、問診の中で継続的に治療を続けるメリットを納得頂かないとですね。
ただ、デメリットとすればそれぐらいですかね。


片岡先生
そうですね。患者さんからすれば100%メリットしかない話ですし、デメリットを探す方がなかなか難しいなと思います。


田村
もちろん新規集客が得意な人はそれでいいと思うんですが、集客が超得意な先生というのもあまりいませんし、正直集客って手間もお金もかかります。

不安定な新規頼りよりは、離患対策をしっかりして末永いお付き合いのできる治療院が今後の未来モデルなんじゃないかというところですかね。


片岡先生
はい、そうだと思います。


田村
片岡先生、本日はありがとうございました。


片岡先生
ありがとうございます。

Writer

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10年間、現場で施術に励みながらも院長やマネージャーを経験し、年商4億円のグループ院をつくり上げることに成功する。スタッフ向けの管理指標として分単価、稼働率という概念を生み出し、 これらの概念は現在治療院業界の管理指標の基準となりつつある。 コンサルフィーは月10万円にも関わらず、そのほとんどが5年以上も契約を更新し、 現在では新規でコンサルティングを依頼できないほど人気が集中している。コンサルティングの傍ら直営治療院、訪問マッサージを展開。 開業からわずか半年にもかからず月商は1,200万を越える。

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