斉藤隆太
【音声解説】”施術を受けずに” 回数券を購入した患者さんの話
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こんにちは!クドケンの斉藤です。
新しい施術やサービスを取り入れた時
どうやって患者さんに受けて頂くか。
どうやってリピート通院
に結びつけるか。
仕組みやマニュアル、、
僕たちはどうしても方法論ばかり
考えてしまいます。
もちろんそれも大事なのですが
その施術やサービスを
受けるかどうかの最終的な判断は
患者さん自身が決めることです。
なので患者さんが
受けたい、通いたいと
判断するまでのプロセスが
とても重要になります。
患者さんが抱える悩みや
欲求に対しての答えを導き出し
患者さんが言葉では
表現しきれない隠れた要望を
見つけ出し解決する。
その視点に立った内容を
組み込むことによって
仕組みやマニュアルは
初めて正しく機能します。
本日は、
施術をせずに回数券を
購入して頂いた話を元に
とても奥が深い
患者さん心理について
解説いたします。
■■■■■本日の音声はこちら■■■■■
「”施術を受けずに” 回数券を
購入した患者さんの話」
・通常速度(8分30秒)
・1.5倍速度(5分42秒)
※クリックすると音声が流れます。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
クドケン店舗で以前
こんなことがありました。
その日初めて予約を
していた女性の患者さん。
予約時間の直前に
「急に体調が
悪くなってしまいました…
この状態で施術を受けても
大丈夫でしょうか…」
と、不安な様子で
電話がかかってきました。
「無理をして施術を受けなくても
大丈夫ですので、宜しかったら
一度お越しになってお話しだけでも
聞かせて頂けませんか?」
という対応をしたのです。
そして、実際に来院した患者さん。
施術を担当するスタッフは、
患者さんの症状を聞き
簡単な検査と症状についての
説明を行った上で
“今日は施術を行わない”
という判断をしました。
そして、後日改めて
施術の予約をして
お帰り頂こうとしたとき、、、
なんと、その患者さんは
6回分の回数券を
買われていったのです。
確認しますが、患者さんは
施術を受けることなく
スタッフは患者さんに
説明しただけです。
ちなみにこの時、
スタッフが説明した内容は
・身体の現状がどうなっているのか
・痛みや不調の「原因」は何なのか
・当院の施術によって痛みや不調が
改善する理由、過程
・改善までのおおよその期間
・それを維持する方法
など、
回復するまでのプロセスを
順番にお伝えしただけでした。
その場で回数券を
購入されたのは”たまたま”
だったのかもしれません。
スタッフさんとの
相性が”たまたま”マッチしたから
かもしれません。
しかし、”たまたま”で
片付けるのではなく
この出来事から得られる
学びは色々とありました。
今回のポイントは、
患者さん自身が得られる結果を
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
イメージさせることが出来た
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
という点が重要なのです。
施術を受けたあとの
一般的な治療院側の対応は
先生から、
「最初は間隔をつめて
通ってみてくださいね」
「うちでは3回が1クールですので、
まずは3回通ってくださいね」
このような説明を、
図やイラストを使って受けますが
「よし、頑張って通ってみよう」
と患者さん自身が思わない限りは
リピートしてくれません。
なぜなら、
患者さんは、施術やサービスを
買っているのではなく、
「得られる結果」を
買っているからです。
その治療を受けた後に
・自分はどうなるのか
・どう感じるのか
・それを受けた将来はどうなっているか
をわかりやすく描写してあげる
必要があるのです。
ですから、どんな結果が
得られるのか、患者さんの
心に描かせる必要があります。
そのことを専門用語で
フューチャーぺーシングと
いいます。
フューチャーぺーシングとは
未来を想像させることです。
例えばテレビショッピングで
今はそんなに必要のないものでも
自分の未来に役立つ、
楽しいことが待っていると
想像出来たのなら、
「これ欲しいなー」
となってしまうものです。
治療現場でも似たような
出来事が起こっています。
患者さんの症状を
ヒアリングした上で
(-)痛い、不調の身体
↓
(0)痛くない、元の状態
↓
(+)健康で快適な状態を描く
このプロセスを
一緒に理解してもらうよう
努めるのです。
とにかく患者さんが
未来に得るであろう感情を
お伝えすることに力を注ぐ。
今回、施術を受けずに
患者さんが回数券購入した背景には
こういった事が関係していたと思います。
それから、繰り返しになりますが、
大事なことなので最後にもう一度。
患者さんが施術やサービスを受けるか
継続して通うか、通わないか
どう判断するかの意思決定は
コントロール出来ません。
そうではなく治療院側は
自分ができる事にフォーカスして
行動するしかないわけです。
『いかに患者さんに
リピートしてもらうか』
ではなく、
『どうやったら目の前の患者さんの
症状についての不安を消し去るか』
と考えるのです。
極端にいうと、、
『リピートするかどうかなんて
こっちが決められるわけがない』
だったら、
どうしたらこの治療の価値が
患者さんに伝わるだろう
どうやったらこの施術の
良い所に気づいてもらえるだろう
と考えた方が
より具体的な行動が
思いつきやすいです。
先生がすべきなのは
【治療の良さに気づいてもらい
価値をわかってもらう。
そして、未来を創造させる事】
その結果、自然にリピートや
クチコミが増え評判も上がるのです。
今回の話、ぜひ参考に
してみてください。
Writer
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