斉藤隆太
なぜ、メンテナンス患者が増えないのか?
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こんにちは!
クドケンの斉藤です。
本日はメンテナンスの考え方について
お伝えしてまいります。
メンテナンス通院の考え方は
その治療院さんによって
様々かと思いますが、
よく聞く説明としては、
『治療は6回で1クール、その後
メンテナンスは月に1回』
という指導をしている
治療院さんが多いです。
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「なぜ、メンテナンス患者が増えないのか?」
・通常速度(6分19秒)
・1.5倍速度(4分13秒)
※クリックすると音声が流れます。
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しかし、多くの治療院さんでは
・指導通りに通ってもらえていない
・長期的に通院してもらえていない
という状況が多いようです。
最近ではプリペイドカードを
販売する方法が流行っていますが、
<プリペイドカードの残金が
残り1回を切ったら来なくなる、、>
という問題も多発しています。
こうした中で重要になってくることは、
【初回に治療効果をしっかりと見せる】
ということです。
これが出来れば、
最低でも1~2回のリピートは
してもらえます。
ご存じのとおり、
プリペイドカードや回数券を販売すれば
最低でも消化するまでは通ってくれます。
しかし長期的なリピートを
考えた場合、
「メンテナンスという概念」
を患者さんに理解して
もらわなければ厳しいのです。
ですから、根本的な原因を伝え、
それを一緒に改善していくことを
伝える必要があります。
その上で重要になってくる考えが
次の2つです。
1.患者さんが症状(今)にフォーカスしていたら原因改善(将来)にフォーカスさせる
そして、
2.通院しなくなるとどうなるか来なくなるデメリットをしっかりと伝えていくこと
この2点です。
まず1についてですが、
最初はどの患者さんも
目の前の辛い症状を改善したい
という思いから来院されます。
最初から”根本的に”身体を
改善したいという患者さんは
少ないと思います。
ですが、メンテナンスの考えを
持ってもらう為には、
早い段階で
原因にフォーカスさせることが
重要となります。
この時、効果的に
伝える順番はこうです。
身体の現状がどうなっているのか
↓
痛みや不調の「原因」は何なのか
↓
痛みや不調が改善する過程
↓
改善までのおおよその期間
↓
それを維持する方法
「今の体の状態」から、
徐々に『未来の状態』へと
流れに沿って話していきます。
参考までに、以下のイラスト図を
ご覧ください。
http://kudokenn.com/merumaga/Illustrations.pdf
この図のように、
「症状が改善した後も
<流れ>を維持することが大切です。
だから期間を決めて定期的に
診せてくださいね。」
という、
回復するまでのプロセスを
順番に丁寧にお伝えするのです。
症状を改善する事だけが
ゴールではなく、
原因に焦点を当て、再発を防ぐ
という新たな視点に
気付いてもらうのです。
患者さんの悩みの多くは、
患者さん自らの生活習慣
によって引き起こされている
という事を理解して
もらった上で
いかに将来の身体の状態を
イメージさせることが
出来るか、が重要となります。
次に2の、来なくなるデメリット
についてですが、
メンテナンスを説明する上で
受けなかった時のデメリットを
理解してもらうことも大切です。
症状改善にかかる期間に
ついての説明だけではなく、
逆に時間と共に症状が
悪化するまでの説明もしていきます。
来なくなるデメリット
というのは
・痛みが再発してまた
辛い思いをする
・一から治療を始めたら
また時間がかかる
・何度も来院するので
治療費がかさむ
など、コストと時間の問題です。
こういったデメリットを
先に認識しておき、
『ひどくなってから来るより
メンテナンスしておけば、
コストも時間もかからない』
という考え方でフォローに
つなげていきます。
注意点としては、
先生自身の気持ちが
ブレーキをかけてしまうこと
があります。
お金を使わせて悪い、
お金を取ってはいけない
という思いです。
でもこのブレーキは
必要ありません。
メンテナンスというのは
患者さんのためであり、
患者さんの健康を保つためには
必要不可欠な考え方だからです。
以上の2つの考えを持って
メンテナンスという概念を
説明してみてください。
強引にメンテナンスに
シフトするのではなく、
まずは、患者さん自身に
普段の過ごし方を改善しよう
という意識を持ってもらうことが
大切です。
これまでの日常生活に原因が
あるということを理解すると、
患者さんは自分の責任で
健康づくりをしようという
気持ちになります。
メンテナンスという概念は
一般人には浸透していませんので
そんな気持ちにさせることから
はじめてみてください。
理屈で理解してもらい、
体の感覚でわかってもらえたら
メンテナンス患者さんが自然と
増えてくることでしょう。
本日の格言
Writer
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