工藤謙治
3年も続く怖い怖い”アレ”の話…
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こんにちは、工藤です。
本日は、
売上や治療効果にまで
長期間にわたって影響を与える
怖い怖い”アレ”のお話をします。
長い場合だと3年間も
続いてしまうことのある…
そう、患者さんの『先入観』
について解説します。
先入観、人の思い込みって
実はすごーく怖いんですよ。
患者さんから
良くない『先入観』を
持たれてしまうと、
せっかくの先生の思いが
全く伝わらずに
患者さんを遠ざけてしまいます。
職人気質の先生や、
腕さえ良ければいいと
思っている先生は要注意です。
では、さっそく
本題に入りましょう。
先日、
とある異業種交流会的な
飲み会に行ったときの話です。
以前お会いしたことのある社長さんと
たまたま会話をする機会がありました。
僕は初めて話す方だと
思っていたのですが、
どうやら二回目だったらしく
会話をする前に近づくと
すこし避けられました。
なぜこの人は避けるのだろうか
と思いつつ会話が始まってみると…
「以前もお会いしています。
工藤さんと話すのは二回目ですよ」
「前回かなり酔っ払っていて
正直苦手なタイプだったので
話したくなかったのです」
「今日は全く印象が違いますね。
別人かと思いました。」
このようなお話をして頂きました。
僕は前回会ったことすら
覚えていないほど酒に飲まれ、
自分の自慢ぽい話や下世話な
会話をしていたそうです。
それを聞いて
すぐに素直に謝罪謝罪です。
「正直覚えていません」
「酔っ払うと虚言癖がでます」
「泥酔しすぎました…
無意識で不快な思いを
させてしまい申し訳ないです」
まさに今日のテーマ『先入観』です。
僕は普段は
お酒を飲まないのですが、
その日はなぜか
記憶が曖昧になるほどお酒を飲み
迷惑をかけてしまったそうです。
異業種交流会でそこまで
酔っ払ったのはその1回きりです。
でも、たった1回のミスによって
作られた『先入観』をその方は
約3年間も引きずっていたそうです。
人はすべての人に対して
『先入観』を持っています。
先入観という
言葉の意味を調べると
『初めに知った事に基づいて
作られた固定的な観念』
と出てきます。
“固定的な観念”なので
一度出来上がってしまったら
しばらくは覆りません。
だからこそ、
先生もどうか気をつけてください。
「あの人は○○な人だ!」
「あの治療院は○○なところだ!」
「あそこの院長さんは○○だ!」
一度こういった先入観を持たれると
そう簡単には覆らないからです。
人は先入観を
通してすべてを判断します。
以前僕が読んだ書籍に
書かれていたのですが、
一度出来上がった先入観を
覆すにはその3倍以上の
時間がかかるのだそうです。
最低3ヶ月、長くて3年…
更には一生続く場合もあります。
そのくらい人は
一度作った
先入観に左右されてしまうのです。
例えば、、、
たまたま治療院が忙しくて
新規の電話をぶっきらぼうに
「はい、いまいっぱいです、
予約できないです、がちゃ!」
と、切ってしまったことはありませんか?
電話を切られた患者さんの中では
「ぶっきらぼうで、対応が悪い院」
という先入観が出来上がります。
その患者さんのお友達、家族が
「あそこの治療院って知ってる?」
なんて聞こうものならば
絶対におすすめしてくれませんよね。
また例えば、、、
たまたま院長が前日酒を飲み
にんにくを食べ、歯を磨き忘れた…
その時初診の患者さんが
「この先生口臭い…
言えないけど絶対イヤ…」
と思ったらどうですか。
“あそこの院長は口が臭い”
という先入観がこの患者さんに生まれます。
例えば、、、
たまたま忙しくて
治療院が散らかっていて、
トイレも汚れた状態のときに
患者さんが来られたらどうですか。
その患者さんから見ると
あそこの治療院はガサツで
散らかっている、トイレも不潔な
治療院であるという先入観を
持たれてしまいます。
例えば、、、
たまたま白衣を洗濯できずに
ヨレヨレの汚い施術着だった場合、
清潔感のない院長だという
先入観を持たれてしまいます。
そう、一事が万事。
実際、普段はぜんぜん違っても
たった1度きりの出来事から
先入観は構築されてしまいます。
それが院長さん
じゃなくても同じです。
スタッフさんのひとりが
悪い印象を与えてしまうと
治療院全体が「○○な院だ!」
という先入観を持たれます。
一事が万事、ひとりが万事。
たまたま…、偶発的…
タイミングが悪くて…
体調悪くて…
家庭の事情で…
その日だけ…、
自分じゃない受付さんが…
他のスタッフが…
いろいろな理由はあるにしろ
そこで与える印象が
目の前の患者さんの
『先入観』を作り出します。
そしてその先入観は
一回できるとなかなか消せません。
一事が万事、ひとりが万事。
患者さんに接する場合は
最高の状態で『よい先入観』を
構築できるように気を配りましょう。
僕もその一件から本当に
人前でお酒を飲まないようにしています。
酒を飲んで関係性の浅い方に
悪い先入観を持たれたら大損です。
治療院の場合で言いますと
関係性がまだ構築されてない
新規患者さんには要注意です。
たまたま…、偶発的…
タイミングが悪くて…
体調悪くて…
家庭の事情で…
その日だけ…
自分じゃない受付さんが…
他のスタッフが…
どんな理由があれど
新規の患者さんに一度作られた
先入観を覆すのは大変です。
もしかしたら一生その先入観を
引きずるかもしれません。
逆に考えると『良い先入観』を
構築できれば逆のことが起きます。
素晴らしくよい印象を与え
「あそこは素晴らしい治療院だ」
という先入観を与えたらあとは
なかなか覆りません。
患者さんからの
先入観は本当に恐ろしいのです。
いい先入観を持たれたら
そこから先ずっとよい先入観で
その治療院を見てくれます。
クチコミだってしてくれるでしょう。
逆に悪い先入観を与えると
覆すのは難しいです。
二度と来てくれませんし、
周囲に悪いクチコミを
流しているかもしれません。
電話対応…
初診…
髭、爪、髪型…
身なり服装…
口臭、体臭、足の匂い…
言葉遣い…
体調、気分の管理…
治療院の内部の掃除…
トイレ…
待合室の整理整頓…
院の前の掃除…
初めての患者さんからみて
どういった先入観を作るか。
一度作られた先入観は
なかなか覆りません。
一事が万事、ひとりが万事。
治療技術も大切ですし、
トーク、セリフも大事です。
でも、結局は
人として、院として
『好印象の先入観』を
持ってもらうことに尽きます。
『たまたま』『一回だけ』は
通用しないと認識し、
今一度見直してみてください。
自分の治療院が、
自分自身がどんな先入観を
患者さんに与えているのか?
また、スタッフが居る場合は
スタッフからみても同じく
先入観を持たれてしまいます。
スタッフの場合は接触頻度が
高いので挽回しやすいですが
一度出来上がった先入観は
なかなか取れないので、
周囲の人すべてに
よい先入観を与えられるように
日頃から発言、身なり格好には
気をつけましょう。
これって本当に
大切なことですよ。
本日も最後までお読みいただき
ありがとうございました。
今日の格言
Writer
工藤謙治 工藤謙治の記事一覧
治療院業界にマーケティングを持ち込んだ第一人者。全国47都道府県に顧客を持ち、これまで1060院以上の治療院の売上アップに貢献してきた株式会社クドケンの代表取締役社長を務める。また自社グループでも整体院、美容整体、鍼灸院を複数舗展開し、毎年2~3店舗をスピート開業。常に自らの経営ノウハウ、集客ノウハウを現場で検証し、正しく再現性の高い情報を業界に伝えることを信条とする。理論、ノウハウだけのコンサルタントとは一線を画し、現場・実学でその実力を証明しつづける治療院インターネット業界で最も影響力のある人物といえる。
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