工藤謙治
施術力を捨ててみると…
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こんにちは、クドケンの工藤です。
東京はすっかり暖かくなり
コートがいらなくなりましたね。
治療院の新規も
増えやすい季節です。
この季節は4月から上京した人、
引っ越しした人、職場が変わる人など
社会的に人が入れ替わる時期なので
WEB、チラシ、院前集客など
新しい生活を送る方に向けて
少し予算を増やすと反応が良いです。
集客人数には波があって
集客のしやすさ、獲得コストも
時期によって全然違うのです。
4月、5月は一年の中で一番新規が
増えやすい季節なので、集中して
新規を獲得できる施策を打ちましょう。
では、本題です。
この季節にあえてお伝えしたいこと。
それは、
施術力(治療力)以外でいかに
感動や満足を患者さんに伝えるか
ということです。
多くの治療家さんは
施術力(治療力) = 治療院の価値
だと捉えています。
施術力が上がれば繁盛する…
施術力が上がれば患者さんは
満足してリピートし、
固定のかかりつけ治療院になる…
など、施術力が
売上に一番影響を
与えると考えています。
でも、実際は違います。
売上 = 患者さんへの貢献・満足度
と捉えたときにですが、
実は施術力そのものは
貢献度1位ではありません。
つまり、
治るか治らないかというのは
患者さんの意見の平均をとると
そこまで高くありません。
もちろん、ターゲットや価格帯、
患者さんへの見せ方にもよりますが
施術力そのもの ≒ 治療院の価値
です。
治療院の価値は
問診力や雰囲気、内装、利便性、
など本当に様々な要素が重なって
価値を生んでいるのです。
このことはメールマガジンでも
何度も取り上げていますし
教材もいっぱい出ていますので、
今日は使いやすいように
いくつかピックアップして
お伝えさせていただきます。
先日、東京の
とある鴨焼肉専門店に
起業家仲間と行きました。
僕はうまくいっている治療家さんや
起業家仲間と月に2~4回ほど
話題のお店、ネタになるお店、
感動するお店などビジネスにも
役立つお店を食べ歩く会をやっています。
飲食業も超激戦業界です。
特に東京は超々激戦区です。
治療院にもそのまま使えたり、
参考になる施策や学びが
本当にたくさんあります。
先日の鴨焼肉のお店の場合、
2つの学びがありました。
・店員さんの女性がとにかく笑顔で
忙しい中とても気がきく
・所作も忙しいのに慌てている印象なし
↓
学びその1.
慌ただしい中でも気遣いと笑顔、
お客さんを不快にさせない対応
・帰り際、予約した幹事に
ちょっとした手書きの手紙が
添えられたクッキー
・一緒に行ったメンバーにも
手包みのクッキーをくれました
↓
学びその2.
他ではやっていない
ちょっとした配慮、プレゼント
これは鴨焼き居酒屋の話ですが
治療院でも真似できますね。
治療院も忙しいと電話対応や
患者さんへの対応に焦りが出ます。
「忙しいんだから仕方ない!」
と患者さんに焦りや忙しさが
すぐに伝わってしまいます。
患者さんから見たら、
治療院が忙しくても暇でも
関係ないのです。
同じお金を払って
治療院に時間作って来ているので
忙しそうな対応をされると
良い気分はしませんよね。
もう1つの勉強材料
帰り際のクッキープレゼントは
治療院がそのまま真似しても
あまり効果ないかもしれません。
治療院の場合は原価が安いけど
患者さんが喜んでくれるもの、
他の治療院では
やっていないものなどを
考えてみるとよいでしょう。
実際、他の治療院で
行っている事例を見ると…
・冬のホッカイロ (安いです)
・冷たいヒエロン(100円以下)
・来院時に冷たい、暖かい
『おしぼり』の手渡し提供
・ちょっと変わった湿布薬
・カラダが温まるハーブティー
・雨の時のビニール傘の提供
(まとめ買いすれば300円くらいです)
・小奇麗なハンカチ
(仕入れ値100円以下)
・患者さんをいたわる手紙
(受付さんが手渡しすると感動します)
要するに患者さんのことを考えて、
手作り感や手間がかかっているものです。
そして他の治療院やリラクゼーションで
あまりやっていないものを
帰り際にプレゼントするのです。
よく焼肉屋さんに行くと、帰り際に
市販のガムやミントタブレットを
くれるところがありますが
あまり工夫されておらず感動しません。
とある恵比寿の焼肉屋は
自分のお店の名前の入った
オリジナルフリスクを
ひとり1つずつくれました。
ネットで値段を調べたら
1つ100円~150円です。
このちょっとした気遣いにかかる
ひとり100円前後の費用を
高いと取るか安いと取るかです。
・患者さんにサプライズになるもの…
・他の治療院がやっていないもの…
・手間がかかっているもの…
これらは患者さんの感動につながり
クチコミやリピートにつながります。
最近はどうなのかわかりませんが
ある地鶏焼きのチェーン店では、
帰り際に自家製の味噌を
小さいタッパーに入れて
お客様に渡していたことで
クチコミが広まったと言われます。
考えてみると小さいタッパーも
味噌も仕入れ値、原価で見ると
100円もしません。
ちょっとしたアイディア、
ちょっとした思いやりを
お客様に渡すことで
大きな集客効果を発揮した
良い事例です。
やはり治療院場合でも、
・100円前後のもので
工夫されたもの
・手書き、ラッピングで
手間がかかっているもの
・患者さんのカラダを思いやるもの
などが良いでしょう。
このように、飲食業界というのは
激戦区地域だと『味そのもの』では
勝負しづらいのが現実です。
治療院も同じ激戦業界です。
施術力があるのは当たり前
その先にどんな満足・感動を
患者さんに提供できるか
ここが勝負になります。
是非、治療家さんも
話題のお店や
勉強になる飲食を探して
その小さな満足・感動を
体験し、真似してみてください。
すべては真似、学ぶことから
始まると思います。
まず先生自身が
様々な感動体験をすることで
アイデアの幅が広がります。
飲食業界や有名なホテルや
テーマパークなど何でもいいので
様々な感動経験値を積んでみてください。
本日も最後までご覧頂き
ありがとうございました。
Writer
工藤謙治 工藤謙治の記事一覧
治療院業界にマーケティングを持ち込んだ第一人者。全国47都道府県に顧客を持ち、これまで1060院以上の治療院の売上アップに貢献してきた株式会社クドケンの代表取締役社長を務める。また自社グループでも整体院、美容整体、鍼灸院を複数舗展開し、毎年2~3店舗をスピート開業。常に自らの経営ノウハウ、集客ノウハウを現場で検証し、正しく再現性の高い情報を業界に伝えることを信条とする。理論、ノウハウだけのコンサルタントとは一線を画し、現場・実学でその実力を証明しつづける治療院インターネット業界で最も影響力のある人物といえる。
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