クドケンブログ【繁盛院の教科書】

新規集客の基本から売上アップの最新ノウハウまで!これからの治療院業界を生き抜いていくために必要な経営の情報を分かりやすくお伝えします。

 

 工藤謙治

アメ横のケバブ屋と治療院

3738 Views

こんにちは、工藤です。

先週、久しぶりに東京上野にある
アメヤ横丁に行きました。

通称アメ横です。

アメ横のケバブ屋さんを見ての 治療院経営を考えてみました。

実は僕は18歳で家出ながらの上京、 20歳まで池袋の隣、要町と 上野の日経新聞で住み込みの 新聞配達をしていました。

いわゆる新聞奨学生というやつです。

上野駅構内の新聞も配布していたので アメ横はすぐそこ、配達終了後には よく立ち寄って買い食い、買い物、 たくさんの思い出がありました。

数年ぶりにアメ横に行くと 昔からのお店もありましたが 目立ったのはケバブ屋でした。

小籠包などの中華テイクアウトも 目立つようになりました。

アメ横も世代交代の波に押され 長時間労働をいとわない 外国人のお店が多くなったそうです。

ざっと数えてケバブ屋だけで 50メートル圏内に 4、5件くらいありました。

どこも値段は500円前後、 外見も変わり映えしません。

どこのお店もトルコの方でしょうか 呼び込みを頑張っています。

「おいしいよ、ケバブ!」

「ケバブ、モリモリ、  お兄さん、モリモリよ!」

全部同じような掛け声。

完全に立地勝負と呼び込み勝負。 差別化が全くできていません。

僕は知り合いの知り合いが営む ケバブがあったことを思い出し、 1つ注文してみました。

よくよく見るとソースや お肉のこだわりが小さく小さく お店の注文口に書かれています。

『こんなとろにUSP書いても伝わってないやん!!!』

と僕は思ったのですがケバブ屋さんがマーケティングなど興味ないと思って放置です。

僕は

「モリモリ、お肉モリモリで!」 「激辛ソースとトルコビール」

と注文して店前で食べながら どうすればこのケバブ屋が もっと儲かるのか考えました。

治療院激戦区と一緒だな。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

・狭い範囲に外見だけでは  商品の差別化できない。

・店主がマーケティングを理解してない。

つまり、パッと見ただけでは 商品も集客も同じに見えます。

お客さんから見ると “どこのケバブ屋で買っても同じ” ように見えます。

当然、治療院と同じで 店主に詳しく聞けば、 自分のケバブへのこだわりや 食材の違い、ソースの違いなど 聞き出せるのでしょう。

しかし、すべてのケバブ屋の 呼び込みのお兄さんは 同じことを言います。

「うちのケバブが一番おいしい!」

「食べたらわかるよ  モリモリ、おいしいよ」

これしか言いません。

それぞれのケバブ屋が自分のお店が 一番だと思っているが、 その理由や根拠を提示していない。

治療院も同じですね。

「自分の腕が一番いい!」 「値段以上の価値がある」 「一回受けたら価値がわかるはずだ!」

要するにアメ横の差別化できない ケバブ屋とマーケティング視点では 同じことを考えているのです。

ケバブ屋

「うちのが一番おいしい」
「おにさんっ食べたらわかるよーー」

治療院

「私の治療技術は地域No1」
「一度施術を受けたらわかるはず」

同じですね。

では質問!!

先生ならばこのケバブ屋さんの ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
売上げをどうやって上げますか? ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ここに治療院の売り上げアップの 秘訣が隠されています。

・・

・・・・

・・・・・・

・・・・・・・・

考えましたか?

治療院経営と当てはめてみてくださいね。

僕もケバブを食べながら トルコビール片手に考えました。

ケバブ屋しか使えないこともありますが 以下のことを考えました。

■流通での差別化

1、通販を始める

⇒インターネットで本場トルコのケバブを冷凍販売できないか考える

2、アメ横内のデリバリー

⇒アメ横で働くお店に営業してデリバリ-で販売できないか考える

3、持ち帰りやすさアピール

⇒肉、野菜、ソースを分けて梱包して持ち帰りもできることをアピールすることを考える

■パッケージでの差別化

1、ケバブセットメニューを作る

⇒トルコビールとセットで割引コーラとセットで割引

2、まとめ買いを提案する

⇒2つ買うと1つ無料・ビール無料など複数個購入に対して特典をつける

3、定期購入、回数券を作る

⇒ケバブ年間パスや回数券販売を導入できないか考える

4、スタンプカード、次回割引券

⇒スタンプカードを導入したり、店長と写真を撮って次回見せたら割引などリピートして買ってもらうようにする。

■商品での差別化

1、スモールサイズを作る

⇒ひとくちケバブ ケバブSMLなど小さいサイズを作り、価格を下げる。

 全部のお店が500円だったので小さくても女性や子供、ひとくちだけの需要を取り込む200円~300円の価格帯を作れないか考える

2、高級ケバブを作る

⇒富裕層狙いと話題作りのため1000円程度の高級商品を作れないか考える

3、超大型ケバブを作る

⇒今流行りの大食いチャレンジケバブで鐘を鳴らす、チャレンジをアピールして通りがかりの注目を集める

 マスコミも特集してくれやすい

4、オリジナルソースを作る

⇒ソースはコストが安いので  特徴のある、激辛、激甘、ワサビ、などなど他にはなく話題性のあるソースで差別化を考える

■見せ方での差別化

1、USPをアピールする

⇒店の前に大きく他のケバブ屋と何が違うのかこだわりを書く

2、呼び込みの人を代える

⇒トルコ人の美人に多少露出の高いチアリーダーのようなセクシーな衣装で男性を取り込む

3、匂いアピール

⇒わざとおいしそうな匂いと煙が出る肉を使い、扇風機などで通行人の鼻をこちらに向ける

☆4☆ 試食させる

⇒試食をしてもらうことで 返報性の法則にて購入率があがる。

ケバブの味を試してもらうことで自店ケバブの味を体験してもらう。


というようにいろいろ考えましたが、
一番簡単なのは小さく小分けにして 試食してもらうことだと思います。

つまり、どんなにこだわりがあっても 食べてみなければわからないのです。

治療院の先生も同じことを 考えています。

「一回受けたら施術の価値がわかるはずだ!」

と考えていますよね。

では、いったん受けてもらう、 試してもらうことが最短なのです。

多くの治療家さんは 初回値引きを嫌います。

でも、患者さん心理でみると

「一回本当によい治療院なのか試してみたい、体験してみたい」

というのが本音です。

最近では、美容外科や歯医者などの 自費医療の分野ではお試しや 初回値引きでの体験が増えています。

患者さんはいつも試してみたいのです。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ケバブ屋であれば試食品を 歩いている人に配ればいいですが 治療院の場合、試食とはなんでしょうか。

・無料説明会 ・無料相談 ・無料診断 ・内覧会 ・初回値引き施術

などです。

自分の技術を初回値引きや 無料で試してもらうこと、 自分の技術をアピールすることは 治療家であればやりたくないことでしょう。

しかし、治療家側がひとりで

「いくら技術がよい」

とか

「他の治療院に負けない」

といっても患者さんには なかなか信じてもらえませんし、 実際伝えることはできません。

ケバブ屋はお腹が空けば またすぐにもう1つ食べられますが 治療院はそうコロコロ代えられません。

まず、初回のハードルを下げて まず自分の治療院に一度来てもらう
こだわりを聞いてもらう、 良さを体験してもらうのです。

一回受けたら自分の施術の価値が 伝わる自信があるならば 一回受けてもらえばいいのです。

そのために、

・何らかの無料体験や説明会

・初回だけ低額での施術料金の設置

は得策なのです。

ただ、すでに新規が十分足りている 先生は今まで通りの形でいいですが ケバブ屋のように差別化できずに 新規が乏しいならば試す価値ありです。

新規が足りている ⇒ 強気価格

新規が足りない ⇒ お試しの導入

が手っ取り早いのです。

そう、すぐにできて効果絶大なのです。

弊社ではホームページ制作なども 請け負っているのですが

初回の割引きが強い治療院と 割引やお試しがまったくない治療院では 集客数に大きな差が生まれています。

チラシやクーポン誌などをみても 初回だけでもお試し、割引を 導入している治療院は 比較的安定して新規を集めます。

治療院の場合は予約が埋まる時間帯と 埋まりずらい時間帯、曜日があるので その時間だけお試し、割引を 導入する治療院さんも増えてきました。

先ほどのケバブ屋の改善案のように 治療院も全く同じです。

やるべきことはたくさんありますので 優先順位をつけて1つ1つ 行動していただきたいです。

一度に全部はできません。

やってみてうまくいかなければ、 また元に戻せばいいじゃないですか?

まずやってみる、だめならやめてみる。

そして、やり方を改善してみる、 または別の方法を試してみる。

この繰り返しが経営を 改善する王道なのです。

今と同じ行動を繰り返しても 同じ結果しかありません。

他の治療院と違う行動 いままでと違う行動をとるから 違う良い結果が生まれるのです。

是非、差別化できないケバブ屋に ならないように仕組みで勝てる 治療院経営を目指してください。

今日の格言

151005_kudo_kakugen

Writer

工藤謙治 工藤謙治の記事一覧

治療院業界にマーケティングを持ち込んだ第一人者。全国47都道府県に顧客を持ち、これまで1060院以上の治療院の売上アップに貢献してきた株式会社クドケンの代表取締役社長を務める。また自社グループでも整体院、美容整体、鍼灸院を複数舗展開し、毎年2~3店舗をスピート開業。常に自らの経営ノウハウ、集客ノウハウを現場で検証し、正しく再現性の高い情報を業界に伝えることを信条とする。理論、ノウハウだけのコンサルタントとは一線を画し、現場・実学でその実力を証明しつづける治療院インターネット業界で最も影響力のある人物といえる。

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

関連記事

©2024 治療院経営に役立つ無料webマガジン「クドケンブログ」