工藤謙治
【治療院版】強者が強者として勝ち続けるセオリーと打開策
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こんにちは、工藤です。
先生はランチェスター戦略という
言葉を聞いたことがありますか?
マーケティングや経営戦略に
興味がある先生なら、名前くらいは
聞いたことがありますよね。
もちろん、
知らなくても大丈夫です。
もともとは戦争でいかに勝つか
という戦略、策略、理論を
経営やマーケティングに置き換えて
作られた経営、マーケ戦略です。
今日の話を読んでみて、
興味があれば本を購入して
GW中にでも読んでみてください。
一応メルマガのフッターに
参考リンクを貼っておきます。
さて、
このランチェスター戦略は
治療院経営においても
素晴らしい効果を発揮します。
特に『強者の戦略』『弱者の戦略』
という概念があるのですが、
治療院経営に当てはめると、、、
【強者】大きな治療院(儲かっている院)
と
【弱者】小さな治療院(利益が少ない)
ではとるべき経営戦略が
まるっきり違うという事です。
小さな治療院、開業したての弱小院が
ここを理解せずに大きな治療院や、
すでに儲かっていて利益が潤沢にある
治療院と同じことをやっても
絶対に成果が出ないのが現実です。
経営戦略の話なので、
手技や治療技術のレベルは
同等という設定でお願いします。
小さいし、弱小だけど技術や
先生の能力が著しく高い場合は
それだけで勝てる要素になりますが、
今回は手技は考えません。
そのほうが、経営やマーケティングを
素直に現実的に捉えられるからです。
経営における資源は
「人」、「モノ」、「金」
の3つです。
この3つの量と質が良ければ
経営として強いですし、
(強者治療院)
この3つの量と質が悪ければ
経営としてとても弱いのです。
(弱者治療院)
では、具体亭な施策を見ていきます
~~強者の戦い方~~
いちばん重要なのは【金】です。
人もモノも元はお金(利益)です。
経営の手腕はこのお金(利益)を
どのように”投資”するかで
決まると言っても過言ではありません。
では強者治療院が使うべきお金とは…
■1,広告費
・ホームページのクオリティ強化
ー 優秀な業者に適切な金額を支払い
質の高いページを作ります。
ー スマホサイト、リニューアルなど
費用対効果の良いところへ投資します。
・広告
ー 集客率の高いHPに対して
PPC広告やSEO対策費を
しっかりと良い業者に割りあてるので
多くの新患を獲得できます。
その地域の治療関連の検索結果を
軒並み上位表示&PPC広告で独占します。
ー チラシ、地域誌などの広い戦略で
HPでは獲得できない層を集め、
人数も状況によって調整できます。
(複数媒体によるザイオンス効果)
■2,人材
・強い採用力
ー 採用にお金をかけて
少しでも多くの応募を集め
その中から選りすぐります。
・強い育成力
ー 採用した人材に適切な研修を
提供し、成長を待つことができます。
・低い離職率
ー 採用条件も社保完備や基本給、
労働環境を改善することで
定着率を上げることができます
これらの結果、
優秀な人材が早く育ち、
辞めにくくなり、
ノウハウやスキルが
蓄積してリピート率が上がり
患者さんも定着していく…
そんな流れが「人」を中心に起きます。
■3,立地
ー 良い立地を獲得できれば
通りがかり集客、駅前集客、
そして利便性からのリピート強化
も同時に強化されていきます。
■4,ブランディング
ー クチコミサイトでクチコミを集め、
そこから地域No.1クチコミ院へ
強者治療院は当然患者数も
多いのでクチコミも集まります。
ー 女性雑誌や健康雑誌への広告掲載、
テレビ・情報番組への出演なども
お金を投資することで可能です。
ー 書籍の執筆、出版により
著者、有名な先生の治療院という
ブランドを作ることができます。
ー 芸能人・モデルの器用も可能です。
このように
強者治療院は
適切な投資を行うことで
時が経てば経つほど
より強者となり、弱者治療院との
差を広げていきます。
こういった複合的な
強者の戦略は相乗効果を生み、
集客に潤沢な予算を使う
↓
良い立地、高広告戦略により
より多くの新患を囲う
↓
優秀な人材、良い立地により
高いリピート・固定率を維持
↓
利益率が高く、お金が残る
↓
ブランディングや、教育に使う
↓
より長期的な強さにつながる
↓
より利益が残る
と、良い勝ち組スパイラルに入ります。
強者治療院がより勝つためには
投資を惜しまずにこのスパイラルを
はやく大きく回す必要があります。
そのため、
利益が残りはじめた
強者になりかけのタイミングで
自分が全部取って使ってしまったら
このスパイラルは回りません。
利益が残ったら、より勝つために
適切なところに投資をし続けなければ
いずれ負けてしまう可能性があります。
これは治療院に限らずですが…
端的に言えば、経営において
お金を持っている人はより勝ちやすく、
逆にお金がない治療院・会社は
同じ戦略をとっても
お金の物量戦で負けてしまうということ。
では、弱者は一生弱者なのか?
そんなことはありません。
不利であることは変わりませんが
弱者は弱者で戦い方次第では
勝ち目は十分にあります。
では、弱者治療院はどう戦うか?
経営資源であるお金は
強者治療院に勝てませんので
戦い方を変える必要があります。
~~弱者の戦い方~~
■1.集客予算を効率的に
お金+手間をかけて一極集中
ー 今ならスマホが良いですが
質や広告力で負ける
可能性があるので一極集中
業者に頼る+自分もマメに更新
知識を詰め込み、写真なども工夫
小さいながらも強者が
打ち出していない価値を創造する
■2,組織ではなく個のキャラ
個性を全面に出していく
ー 手技力で差をつけるのもここです。
ひとりひとりの能力、
ブランドを極限まで高めていく
※ 過去のメルマガで取り上げ済
(治療家専門<超>ブランディング術)
■3,ポジションをずらす
ー 集客を考え抜いた後、それでも
新規集客が難しい場合は
○○専門など地域患者からの
見え方を変えていくこと。
など、弱者治療院は
できることが限られてきます。
お金も時間も優秀な人材も
少ないために、工夫と手間を惜しまない。
強者も弱者も与えられた
時間だけは同じです。
頭を使って足を使って、
時間を惜しまず、創意工夫、
誰よりも学び誰よりも行動する。
それが弱者の戦略です。
一極集中、少数精鋭、側面攻撃…
ゲリラ戦に持ち込み、
異なる経営・マーケ戦略を使います。
ここを間違えて、
お金もないのに
強者治療院と同じ手法を使うと
まず競り負けていきます。
強者には強者…
弱者には弱者…
それぞれ戦い方があり、
自分のヒト・モノ・カネの質と量を
常に現実的に把握する。
そして、適切なところに投資する。
本日は経営の本質から
それぞれの戦い方をお伝えしました。
自分のレベルを確認し
是非、”選考投資”の概念で
適切に『経営・マーケ』をしてください。
本日も最後までご覧頂き
ありがとうございました。
Writer
工藤謙治 工藤謙治の記事一覧
治療院業界にマーケティングを持ち込んだ第一人者。全国47都道府県に顧客を持ち、これまで1060院以上の治療院の売上アップに貢献してきた株式会社クドケンの代表取締役社長を務める。また自社グループでも整体院、美容整体、鍼灸院を複数舗展開し、毎年2~3店舗をスピート開業。常に自らの経営ノウハウ、集客ノウハウを現場で検証し、正しく再現性の高い情報を業界に伝えることを信条とする。理論、ノウハウだけのコンサルタントとは一線を画し、現場・実学でその実力を証明しつづける治療院インターネット業界で最も影響力のある人物といえる。
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