こんにちは。
早野隼翔の55段階式・個別指導塾
塾長の早野です。
ボクの仕事は経営戦略コンサルタント。
実務として、経営者の相談に乗ったり
事業計画の提案やアドバイスを中心に
企業研修や直接指導をするお仕事をさせていただいています。
また、職務の中には、セールスや
マーケティングに関わることも多く
『新規獲得業務』でも
腕を振るっていたりもします。
そんなボクですが、個人事業主からの
経営相談を受けていると、何度も、何度も
同じ質問や相談をされる方がいます。
その内容は『新規が来ない』から
何をしていいのか、何からしていいのか
分からないというもの。
「インスタグラムが良いって聞きました」
「YOUTUBEって集客できるのですかね?」
「チラシは撒いた方がいいですか?」
「新聞折込チラシはもうダメですよね?」
まぁ、こんなことを言っているようでは
“集客の基礎”も理解していなければ
広告をする本質も理解されていないのでは?
と感じてしまいます。(ホントに残念です)
また、競合他社がいる場面においては
どのように選ばれるか?を考えるため
『差別化やUSP』の作り方を知りたいと
おっしゃる方もいます。
ですが、それら差別化を作りこむことも
もちろん大切なことなのですが、その前に
ちょっと考えてもらいたいことがあります。
というわけで、今回のメルマガでは
『差別化?USP?それよりも…!?』
についてお伝えしていきます。
毎年10%以上が増え続けている業界
ボクは経営コンサルタントという
仕事をしていますが、
その中においては調査業務があります。
例えば、何かしらのビジネスを行う場合
現状把握として業界の市場状況や
今後の動向を確認することをします。
整骨院業界の話で行くなら
厚生労働省が行った調査によると
平成30年時点で整骨院・接骨院などの
施術所の数は全国で50,077箇所です。
これは10年前の平成20年の調査結果が
34,389箇所なので10年間で施術所の数は
おおよそ1.4倍増えたことになります。
また、施術所の数は
毎年10%前後の割合で増加を続けていて
この先も増え続けることが予想されます。
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これは1998年に養成施設の開設に関する
規制が緩和されたことをきっかけとして
柔道整復師と整骨院の数が急増したことを
意味しており、増加傾向が続いているからです。
この結果として、地域にある 整骨院は
供給過多となり、同業間や隣接業種
(整体院・マッサージサロン・整形外科など)
との競争が激化しています。
※供給過多
需要よりも供給が多い状態
地域の人口は増えていないが
サービス提供を行う人は増えている状態のこと
集客をしたければ、差別化が必要
先述したように
保険診療を扱う整骨院・接骨院ですら
50,000軒を超える数だし、無資格で行える
整体院や民間施術所を含めていくと
全国には13万~15万件があります。
※全国のコンビニ約5万店舗の3倍。
こうした中での治療院経営は、
熾烈な競争の中に置かれていることが
お分かりになると思います。
その中で、患者さんに来てもらうには
治療技術もさることながら、他店との
『差別化』が求められるようになりました。
差別化とは、特定商品(サービスを含む)
における市場を同質とみなし、競合他社と
比較して、機能やサービス面において
差異を設けることで、競争上の優位性を
得ようとすることです。
つまり、他の治療院や整体院と
何がどのように違うのか?を明確にし
患者さんにメリットを伝えることで
選んでもらおうとする対策です。
よくある差別化の対象としては
『他とは、使用している療法が違う』
『特定の症状につき“専門店”である』
ということが良く見られます。
・腰痛専門整体院
・女性専門整体院
・交通事故治療専門院
差別化よりも、必要なこととは?
選ばれるために『差別化』をした
治療院であっても、時の流れに沿って
同一地域に同じお店ができてきます。
いわゆる『上手くいっているものは
真似をすればいい』という発想から
同一化がなされてくるのです。
せっかく、他の治療院との差別化を
図ったとしても、後から真似をされると
さらに『差別化』を求められるようになり
専門店化が進んでいこうとするのです。
競合・ライバル店が増えると、
次にマーケティング手法が発達し
そして『USP』と言われるものがでてきました。
U・S・Pとは
ユニーク・セリング・プロポジション
のことで、差別化による独自の強みから
顧客にメリットを伝えるだけではなく、
ユニーク(独自性のある)な
セリング(販売)を
プロポジション(提案)する
を顧客に行うことを命題にします。
つまり、顧客に対して
『他店とは違う約束を提案しますか?』
ということなのです。
※ポイントは“提案をする”ことです
例)ドミノピザ
30分以内にお届けできなければ、
料金はいただきません。
近年の治療院や整体院だと…
施術に効果/満足を感じなければ
料金はいただきません。
こうしたものがあげられます。
差別化?USP?それよりも大切なこと
しかし、しかしですよ、
顧客の立場や、顧客の気持ちに
なってみれば分かります。
他のお店と
どのような違いがあろうが
顧客に対する
ユニークな提案があろうが
信用・信頼に欠けていれば
選ばれることはありません。
これは、ネットショップひとつ
見てみれば分かることだと思います。
アマゾンや楽天で商品を購入する時
その商品を購入した人の体験談や感想
いわゆるレビューを見ますよね?
飲食店に行く際には食べログなどの
評価・レビューを気にしていますよね?
グーグルマップにおいても、近年
評価・レビューを実装して、お店の
商品や接客を伝えていますよね?
もう、おわかりになりましたか?
店側がどれだけ他とは違うと言っても
どれだけ素敵な提案を持ってきても
評価の低い所には見向きもしないし
レビューが悪い所にはいかないのです。
よって、
顧客がお店を選ぶ基準になるのが
『すでに体験した人の、生の声』なのです。
もし、あなたの治療院が地域において
苦戦しているのであれば、体験者の声
『評価・レビュー』を獲得することに
意識を向けてみて下さい。
差別化よりも、USPよりも
より強力な『集客ツール』に
なることをお約束します。
まとめ
さて、今回のメルマガでは
『差別化?USP?それよりも…!?』
というテーマでお伝えしました。
マーケティングやセールスコピーを
学んでいくと、いずれ次の言葉に
出会うことになると思います。
それは、『販売者が語るよりも
体験者の声は1000倍影響がある』
商売やビジネスをしていく上では
絶対に忘れてはならないことだと
思いますよ。
では、本日も最後までお読み頂き、
ありがとうございました。
講義、終了!
塾長・早野